米国立衛生研究所(NIH)はこのほど、アルツハイマー病の理解を深めるためにAI技術の利用と研究に焦点を当てた新センターに対し、2000万ドル(約22.8億円)もの助成を行った。本センターはマサチューセッツ大学アマースト校(UMass)とブリガム&ウィメンズ病院が共同で運営するもので、UMassに本拠を置き、マサチューセッツ州内の他機関からも専門家を集める予定としている。
同大学が1日明らかにしたところによると、共同研究機関にはマサチューセッツ総合病院、ブランダイス大学、ノースイースタン大学等が含まれ、新センターの共同リーダーとして、UMassのコンピュータ科学者であるDeepak Ganesan氏と、ブリガム&ウィメンズ病院の内科医でハーバード・メディカル・スクールの教授であるNiteesh Choudhry氏が名を連ねる。新センターは「Massachusetts AI and Technology Center for Connected Care in Aging and Alzheimer’s Disease」(MassAITC)と名付けられ、アルツハイマー病へのAI適用を通した疾病理解の促進により、厳然として存在する医療格差の是正を目指す。
ブリガム&ウィメンズ病院で研究教育担当シニアバイスプレジデントを務めるPaul Anderson医師・医学博士は、「人工知能は科学や医療の主要な分野を変革する可能性を秘めているが、現実的にこの力を最も必要としている患者・介護者・臨床医に正しく届けることが非常に重要だ」と述べた上で、AIによるアルツハイマー病対策を推進する一大拠点としての発展を期待している。
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