医療とAIのニュース医療におけるAI活用事例医療系AIスタートアップ・ベンチャー企業の動向仏Therapixel社「MammoScreen」 - 乳房トモシンセシスのAI画像診断に挑む

仏Therapixel社「MammoScreen」 – 乳房トモシンセシスのAI画像診断に挑む

乳がん検出において、高濃度乳房(いわゆるデンスブレスト)ではマンモグラフィ検査の感度と特異度が低下することが課題となっている。デンスブレスト対して、複数方向からのX線撮影で3次元検索を行う「乳房トモシンセシス(3Dマンモグラフィ)」によって乳がん診断を補助する可能性が模索されている。

フランスのAIソフトウェア企業「Therapixel」の28日付リリースでは、同社の乳がん検診支援AI「MammoScreen」が、2021年初頭に得たマンモグラフィへのFDA承認に引き続き、トモシンセシス画像への適応で2度目のFDA 510(k)認可を受けたことを発表している。MammoScreenは、マンモグラフィやトモシンセシス画像中から「乳がんを疑う軟部組織病変や石灰化」を高精度に自動検出する。病変の悪性度は、独自スコアであるMammoScreen Scoreとして1〜10段階のスケールで評価される。

トモシンセシスはマンモグラフィよりも多数の画像を確認する必要性から、現場の読影医にとって時間と手間のかかる画像検査のひとつと言える。トモシンセシスが検診の効果として乳がんの死亡率低減に寄与するか、科学的エビデンスの集積が進む現在、AIソフトウェアによるワークフローの効率化もまた大きく期待されている。

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1. 岡本 将輝
信州大学医学部卒(MD)、東京大学大学院専門職学位課程修了(MPH)、東京大学大学院医学系研究科博士課程修了(PhD)、英University College London(UCL)科学修士課程最優等修了(MSc with distinction)。UCL visiting researcher、日本学術振興会特別研究員、東京大学特任研究員を経て、現在は米ハーバード大学医学部講師、マサチューセッツ総合病院研究員、SBI大学院大学客員准教授など。専門はメディカルデータサイエンス。

2. 杉野 智啓
防衛医科大学校卒(MD)。大学病院、米メリーランド州対テロ救助部隊を経て、現在は都内市中病院に勤務。専門は泌尿器科学、がん治療、バイオテロ傷病者の診断・治療、緩和ケアおよび訪問診療。泌尿器科専門医、日本体育協会認定スポーツドクター。
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