米国若年層における糖尿病の罹患率が上昇傾向にあるなかで、若い患者を中心にインスリン自己注射の投与量が最適化できていないとの報告がある。イスラエル発のテクノロジー企業「DreaMed」は、AIでインスリン投与量を個別管理するシステムを開発・提供している。
DreaMedのAIシステムは人工膵臓技術として最初期に米FDA認証を受けており、成長し続ける同領域を牽引する。その技術背景として、学術誌 nature medicineに発表された研究成果では「インスリンポンプの設定を最適化する意思決定支援ツールの使用は、糖尿病センターの医師が提供している集中的なインスリン管理と比較して”非劣勢”」という結果を示している。
COVID-19のパンデミックを経て遠隔医療の導入が世界的に加速したが、糖尿病管理においても遠隔医療を支える技術が必要とされている。その解決策としてのトレンドが、AIによるインスリン投与量適正化技術である(過去記事)。投与量調整という煩雑な作業をシステムによって一部代替することで、医療者のリソースを患者教育やカウンセリングといった重要なケアに集中させることが期待されている。
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