Biotricity – 新しい心臓モニタリングデバイスでFDA認証を取得

米カリフォルニア州レッドウッドシティに本拠を置くBiotricityは24日、低リスク患者を対象とした心臓モニタリング用3リードデバイス「Biotres Cardiac Monitoring Device」について、米食品医薬品局(FDA)から510(k)認承を取得したことを明らかにした

BiotricityのCEOであるWaqaas Al-Siddi氏は「この快挙により、当該プラットフォームによって心疾患予防とモニタリングの未来を再構築できる可能性が生まれたことを非常に誇りに思う」と述べる。BiotresがFDA認証を受けたことで、医療者が患者の経時的な心臓モニタリングを実現するための選択肢がまた1つ増えたこととなる。ホルターモニター技術の限界に対応するために設計されたBiotresは、既存のホルターパッチデバイスを上回る3チャンネル記録が可能となる。また充電式バッテリーの採用により、1時間の充電で約48時間の連続記録が可能であるほか、Bluetoothによるスムーズで簡便なデータ共有、ユーザーフレンドリーなデザインによって直感的に利用できるプラットフォームを実現した。

Biotresは、Biotricityの製品ポートフォリオを拡大するだけでなく「新しい市場を開拓する」とし、対象の市場規模は57億ドルにのぼるとする。当該製品は2022年4月1日から市場展開が始まり、ホルター心電図を代替するデバイスとなるか、業界からの注目が集まっている。

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TOKYO analyticaはデータサイエンスと臨床医学に強力なバックグラウンドを有し、健康増進の追求を目的とした技術開発と科学的エビデンス構築を主導するソーシャルベンチャーです。 The Medical AI Timesにおける記事執筆は、循環器内科・心臓血管外科・救命救急科・小児科・泌尿器科などの現役医師およびライフサイエンス研究者らが中心となって行い、下記2名の医師が監修しています。 1. 岡本 将輝 信州大学医学部卒(MD)、東京大学大学院専門職学位課程修了(MPH)、東京大学大学院医学系研究科博士課程修了(PhD)、英University College London(UCL)科学修士課程最優等修了(MSc with distinction)。UCL visiting researcher、日本学術振興会特別研究員、東京大学特任研究員を経て、現在は米ハーバード大学医学部講師、マサチューセッツ総合病院研究員、SBI大学院大学客員教授など。専門はメディカルデータサイエンス。 2. 杉野 智啓 防衛医科大学校卒(MD)。大学病院、米メリーランド州対テロ救助部隊を経て、現在は都内市中病院に勤務。専門は泌尿器科学、がん治療、バイオテロ傷病者の診断・治療、緩和ケアおよび訪問診療。泌尿器科専門医、日本体育協会認定スポーツドクター。
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