米国で最も有名なヘルスケアプロバイダーの1つであるクリーブランドクリニックはこのほど、次世代病理診断を支える「デジタル病理学インフラ」の構築を見据え、PathAIとの共同研究を開始する。
米マサチューセッツ州ボストンを拠点とするPathAIは、AIを活用した病理診断サービスや研究ツールを提供している。10日、同社が明らかにしたところによると、このコラボレーションではまず、マルチモーダルデータセットを用いた関連研究の促進、および臨床情報の助けを借りた既存AIアルゴリズムの改善などに取り組むという。PathAIのCEOであるAndy Beck医師は「このエキサイティングなコラボレーションは、全ての人々に精密な病理診断を提供するというPathAIの使命を加速させる。クリーブランドクリニックは、多様な疾患領域に渡る患者ケアの変革に取り組む一流の臨床医、教育者、研究者を擁する理想的なパートナーと言える」と述べる。
特にカッティングエッジを志向する米国ヘルスケアプロバイダーにおいては、特定の医療サービスを強化することを目的として、スタートアップを含む民間企業と「AIに焦点を当てたパートナーシップ」を締結することは一般的な戦略となりつつある。なお、クリーブランドクリニックは本協業の一環として、PathAIの株式保有者となることも併せて明らかにされている。
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