看護師のマッチングプラットフォーム「IntelyCare」

看護師の求人と求職をマッチングするAIプラットフォームを展開する「IntelyCare」が、急速な成長を遂げている。同社はこのほど、シリーズCラウンドとして1.15億ドル(約143億円)を調達したことを明らかにした。これによりIntelyCareは、11億ドルに及ぶバリュエーションを示すこととなる。

IntelyCareは老人ホームや介護施設、リハビリテーション施設など、慢性期患者を対象とした施設群における「看護師のマッチングサービス」を提供している。同社プラットフォームでは、看護師が勤務時間や地域を柔軟に選択できること、需給に応じてアルゴリズムが最適な給与設定を行うことなどで人気が高い。従来、慢性的な看護師不足を背景として、専属看護師のみで必要なシフトを管理することが非常に困難であった施設からの評価も高く、利用者・利用施設は急速に広がっている。

IntelyCareでCEOを務めるDavid Coppins氏は「我々はテクノロジーソリューションが、看護師および施設職員双方の生活を変えることができると知っている。現在、全米1,600を超える施設で3万人以上の看護職がIntelyCareを利用しており、我々のビジョンが結実している」と述べる。看護師の働き方を再定義するスタートアップが、米国の看護・介護業界を大きく変革しようとしている。

関連記事:

  1. AIによる「人道支援のターゲティング」
  2. AIによる「大腸がん検診の受診勧奨」
  3. 高齢者ケアへのAI活用研究 – 看護系主導の一例
  4. スケジュール作成AIが医師の燃え尽きを防ぐ
  5. Autoscriber – 次世代型診察支援システム
TOKYO analytica
TOKYO analyticahttps://tokyoanalytica.com/
TOKYO analyticaはデータサイエンスと臨床医学に強力なバックグラウンドを有し、健康増進の追求を目的とした技術開発と科学的エビデンス構築を主導するソーシャルベンチャーです。 The Medical AI Timesにおける記事執筆は、循環器内科・心臓血管外科・救命救急科・小児科・泌尿器科などの現役医師およびライフサイエンス研究者らが中心となって行い、下記2名の医師が監修しています。 1. 岡本 将輝 信州大学医学部卒(MD)、東京大学大学院専門職学位課程修了(MPH)、東京大学大学院医学系研究科博士課程修了(PhD)、英University College London(UCL)科学修士課程最優等修了(MSc with distinction)。UCL visiting researcher、日本学術振興会特別研究員、東京大学特任研究員を経て、現在は米ハーバード大学医学部講師、マサチューセッツ総合病院研究員、SBI大学院大学客員教授など。専門はメディカルデータサイエンス。 2. 杉野 智啓 防衛医科大学校卒(MD)。大学病院、米メリーランド州対テロ救助部隊を経て、現在は都内市中病院に勤務。専門は泌尿器科学、がん治療、バイオテロ傷病者の診断・治療、緩和ケアおよび訪問診療。泌尿器科専門医、日本体育協会認定スポーツドクター。
RELATED ARTICLES

最新記事

注目の記事