病理AIがアジアを救う

世界の病理医の70%がわずか10カ国に集中し、世界人口の47%が病理診断への基本的なアクセスを持たないという状況の中で、「AI支援によるデジタル病理学の発展」には課題解決への期待が大きい。

シンガポール、インド、米国でプレゼンスを確立しているQritiveは、AI病理ソリューションにより、数秒以内に病理全スライド画像の正確な解釈を提供し、治療までの時間を短縮するとともに、がん治療の精度を向上させる。同社プラットフォームは、症例管理やレポート、スライド閲覧と分析、テレパソロジー、シノプティックレポート、LIS統合のためのツール、などをまとめた他に類を見ないものとなる。Qritiveの直近の資金調達は先日、当メディアでも報じている(過去記事)。

がんの有病率は世界的に上昇しているが、2030年には世界のがん患者数の約半分をアジアが占めるとされる。特に深刻な病理医不足を背景にとして、スピードと正確さが求められる病理診断においては、今後さらにAIの果たす役割が拡大することは間違いない。急増する病理AIのプレイヤーたちもまた、アジアへの熱い視線を隠していない。

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TOKYO analyticaはデータサイエンスと臨床医学に強力なバックグラウンドを有し、健康増進の追求を目的とした技術開発と科学的エビデンス構築を主導するソーシャルベンチャーです。 The Medical AI Timesにおける記事執筆は、循環器内科・心臓血管外科・救命救急科・小児科・泌尿器科などの現役医師およびライフサイエンス研究者らが中心となって行い、下記2名の医師が監修しています。 1. 岡本 将輝 信州大学医学部卒(MD)、東京大学大学院専門職学位課程修了(MPH)、東京大学大学院医学系研究科博士課程修了(PhD)、英University College London(UCL)科学修士課程最優等修了(MSc with distinction)。UCL visiting researcher、日本学術振興会特別研究員、東京大学特任研究員を経て、現在は米ハーバード大学医学部講師、マサチューセッツ総合病院研究員、SBI大学院大学客員教授など。専門はメディカルデータサイエンス。 2. 杉野 智啓 防衛医科大学校卒(MD)。大学病院、米メリーランド州対テロ救助部隊を経て、現在は都内市中病院に勤務。専門は泌尿器科学、がん治療、バイオテロ傷病者の診断・治療、緩和ケアおよび訪問診療。泌尿器科専門医、日本体育協会認定スポーツドクター。
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