心臓弁膜症の検出を自動化

米イェール大学の研究チームは、心臓の超音波画像の解析により、大動脈弁狭窄症を正確に検出するディープラーニングモデルを構築した。研究成果はこのほど、European Heart Journalから公開されている。

大動脈弁狭窄症は早期発見が重要である一方、ドップラー心エコーとして知られる超音波画像診断が必要となり、特殊な画像診断の性質上、早期発見に向けたスクリーニング手法としては非効率的であり、利用しにくいという現実があった。研究チームは、2016年から2020年の間に行われた17,570件の動画を含む経胸壁心エコー(TTE)検査から、5,257件を用いてディープラーニングモデルを開発した。モデルはテストセットでAUC 0.978、地理的に異なる2病院のデータで、それぞれ0.952、0.942と、外部検証でも高い識別性能を示していた。

チームは、携帯型超音波装置に本モデルを搭載し、疾患の早期発見を促進するための「ポイントオブケア超音波スクリーニング」を実現することを目指している。

参照論文:

Severe aortic stenosis detection by deep learning applied to echocardiography

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