ドイツ・ベルリンを本拠とするAIスタートアップのAaron.aiは、診療チームが不在の際、患者からの電話を受け自動対応する「デジタル診療アシスタント」を開発している。医療スタッフの負担を軽減するとともに、患者にとっては「24時間365日電話で悩みを解決できる環境」の提供を目指す。
ドイツ連邦保健省およびシャリテ大学の協力により研究開発を進めた同システムだが、現在2,000名を超える医師が「Aaron」を実臨床で利用している。新型コロナウイルスのパンデミックに際して、保健所で急増する「COVID-19関連の問い合わせ」に対する業務支援も行うなど、利用シーン・導入事例の拡大を続けている。また、同社はこのほど、BonVentureやIBB Ventures、Futury Capitalが主導する資金調達ラウンドにおいて、350万ユーロ(約4.7億円)を調達している。
電話アシスタントは、1. 必ずしも先端ITに慣れ親しんでいない高齢者においても受け入れられやすいこと、2. 既存システムとの親和性が高く、シームレスな導入が可能であること、などを背景として、欧米各国の医療機関における導入が進みつつある。
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