ヘルスケアにおける急速なAI利用が進むなか、世界経済への影響も多大であることを示す調査結果が公表された。PwCが公開したレポートの中では、2030年までに世界経済にヘルスケアAIが与える影響は、15.7兆ドルに上ると推算されている。
PwCの報告によると、大規模な経済影響の享受は地域差が大きく、同分野における急激な成長がみられている中国において最大(7兆ドル)になるという。北米の3.7兆ドルや、日本を含むアジアの他先進各国が計0.9兆ドルであることに比較すると、その差は歴然となっている。
一方で、ヘルスケアにおけるAIの発達には様々な困難も待ち受ける。Health IT Analyticsの報道では、個人情報保護や未熟な関連法規制の問題だけでなく、AI導入によるワークフローの変化に伴う労働者からの反発や、患者・医療者関係の変化など、多岐に渡る可能性を指摘している。