米カリフォルニア大学ロサンゼルス校(UCLA)は、大量の電子カルテデータと研究用データの統合に向け、UCLA Healthの標準プラットフォームとしてMicrosoft Azureの利用を開始した。これにより、UCLA Healthに所属する研究者・臨床医たちは、同プラットフォームを介したクラウドベースのデータ管理・解析を実現することとなる。
EHRIntelligence.comが4日報じたところによると、UCLAは効率的な医療データ統合と解析を通し、新しい医学研究成果を精力的に示していくため、Microsoft Azureの導入を決めたという。UCLA Health Sciences のCIO・Michael Pfeffer氏は「統合される医療情報には、血液検査や医薬品情報などの構造化データだけでなく、医療文書や医療画像、ゲノム情報などの非構造化データも含まれる」とし、研究利用を前提とした包括的なデータ管理を目指すことを明確にしている。
医療情報は最も高度な個人情報のひとつにあたり、法整備の遅れを背景として、データ管理・解析のクラウドベース化は依然として進んでいない。一方、クラウドコンピューティングが提供する高速演算環境による処理速度の大幅短縮や、遠隔地との研究協力を容易に実現できる点など、医学研究、特にAIを利用したデータベース研究との親和性は非常に高い。