医療とAIのニュース医療におけるAI活用事例AIを巡る医療経済・政策英NHSへのAIソリューション大規模実装に向けて

英NHSへのAIソリューション大規模実装に向けて

London Medical Imaging & AI Centre for Value Based Healthcareは、英国における医療AI開発の核を形成する主要センターで、NHSに向けたAIソリューションの開発・提供を行っている。臨床・研究の各セクターに区別なく、ヘルスケアエコシステム全体から専門知をプールする「高度に柔軟で学際的な」組織であり、医用画像解析AIを中心として多彩なソリューションを創出している。

同センターはこのほど、DXとITの専門コンサルティングファームであるAnswer Digitalと提携し、NHS内でAIを大規模実装するための新しいプロジェクトを開始した。本プロジェクト内ではまず、NHSに向けてFederated Learning(連合学習)を支援するオープンソースプラットフォームを提供する。連合学習ではデータの集約を必要とせず、各臨床施設にデータが分散した状態で単一の機械学習モデルをトレーニングすることができるため安全で、機微情報を大量に取り扱うヘルスケアとの親和性が高い。

同センターは昨年、Office for Life Sciencesから1600万ドル(約24億円)の助成金を受けるなど、急速な事業規模の拡大をみている(参照)。また、NHSはAIによる医療の質的向上・効率化を重要視し、先駆的な取り組みを多く示してきたことも成長の後押しとなっている(過去記事群)。”AI-enabled Hospitals”を目指す英国の動きには関心が尽きない。

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TOKYO analyticaはデータサイエンスと臨床医学に強力なバックグラウンドを有し、健康増進の追求を目的とした技術開発と科学的エビデンス構築を主導するソーシャルベンチャーです。 The Medical AI Timesにおける記事執筆は、循環器内科・心臓血管外科・救命救急科・小児科・泌尿器科などの現役医師およびライフサイエンス研究者らが中心となって行い、下記2名の医師が監修しています。 1. 岡本 将輝 信州大学医学部卒(MD)、東京大学大学院専門職学位課程修了(MPH)、東京大学大学院医学系研究科博士課程修了(PhD)、英University College London(UCL)科学修士課程最優等修了(MSc with distinction)。UCL visiting researcher、日本学術振興会特別研究員、東京大学特任研究員を経て、現在は米ハーバード大学医学部講師、マサチューセッツ総合病院研究員、SBI大学院大学客員教授など。専門はメディカルデータサイエンス。 2. 杉野 智啓 防衛医科大学校卒(MD)。大学病院、米メリーランド州対テロ救助部隊を経て、現在は都内市中病院に勤務。専門は泌尿器科学、がん治療、バイオテロ傷病者の診断・治療、緩和ケアおよび訪問診療。泌尿器科専門医、日本体育協会認定スポーツドクター。
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