英University College London(UCL)などの共同研究チームは、AIアルゴリズムのサポートにより、緑内障の進行を従来手法に比べて18ヶ月早く検出できることを明らかにした。
今月3日、学術ジャーナルExpert Review of Molecular Diagnosticsにて公開されたチームの研究論文によると、DARCと呼ばれる検査法に関する臨床試験の結果から今回の知見が得られたという。DARCでは蛍光色素を注入することで、網膜における損傷細胞を肉眼的に見分けることが可能となるが、眼科医の結果評価が別れることが多いためAI利用の有用性が考えられていた。
Medical Xpressの取材に対し、UCL眼科学研究所のFrancesca Cordeiro教授は「医師単独の判断ではなく、AIアルゴリズムとの組み合わせによってDARCがバイオマーカーとして機能し得る可能性を示した」としている。緑内障は不可逆的な失明原因の主たるもので、世界6000万人に影響を及ぼすとされており、今回の研究成果によって新しい早期介入の手段が導かれることが期待されている。