SARS-CoV-2ウイルスへの感染によって引き起こされるCOVID-19は現在、世界各国で猛威を振るい続けている。米カリフォルニア州立大学(CSU)ロサンゼルス校の研究チームは、大規模な患者データセットを利用し、COVID-19による死亡を予測する機械学習モデルを開発した。
Smart Healthから電子版が公開されたチームの研究論文によると、146カ国、260万を超える患者データセットからこの予測モデルを導いたという。用いた機械学習モデルはサポートベクターマシンや人工ニューラルネットワーク、ランダムフォレスト、決定木、k近傍法、ロジスティック回帰などで、最も優れたモデルでは精度89.98%での死亡率予測を実現していた。
患者基本属性や症状、既往歴、検査結果等から死亡率を予測するこの機械学習モデルは、特に医療システムが逼迫した際の「データドリブンな意思決定」を支援するものと期待される。なお、処理後のデータセットおよびコードは、研究コミュニティによる利用を想定し無償で公開されている。