米テキサス州サンアントニオに本拠を置くサウスウェスト研究所(SwRI)は、米国で最も歴史ある非営利研究開発機関の1つだ。同組織が開発した「BIOCAP」は、身体に何らかのマーカーを取り付けることなく、3Dモーションキャプチャによって「身体の動きに伴う生体力学的パフォーマンス」を定量することができる。
SwRIのBIOCAPでは、その高度なマシンビジョンおよび機械学習技術によって正確な評価を実現するほか、既存のカメラを利用するポータブルシステムとして実用性を高めている。同組織が7日明らかにしたところによると、「Markerless Motion Capture Joint Industry Project(M2CJ)」と呼ばれる新たな多企業プロジェクトでは、スポーツ及び医療用途でのマーカーレス生体力学分析を進めるための種々の開発・検証が行われるという。
特にスポーツチームに生体力学分析を提供する専門家はその詳細を秘匿する傾向があるため、特定の生体力学システムの精度を検証することは困難とされていた。M2CJではBIOCAPシステムの改良とともに、この課題のクリアが期待されており、生体力学およびスポーツ科学コミュニティにおける技術的相互作用の促進を狙っている。
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