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SwRI BIOCAP – マーカーを必要としない3Dモーションキャプチャ

米テキサス州サンアントニオに本拠を置くサウスウェスト研究所(SwRI)は、米国で最も歴史ある非営利研究開発機関の1つだ。同組織が開発した「BIOCAP」は、身体に何らかのマーカーを取り付けることなく、3Dモーションキャプチャによって「身体の動きに伴う生体力学的パフォーマンス」を定量することができる。

SwRIのBIOCAPでは、その高度なマシンビジョンおよび機械学習技術によって正確な評価を実現するほか、既存のカメラを利用するポータブルシステムとして実用性を高めている。同組織が7日明らかにしたところによると、「Markerless Motion Capture Joint Industry Project(M2CJ)」と呼ばれる新たな多企業プロジェクトでは、スポーツ及び医療用途でのマーカーレス生体力学分析を進めるための種々の開発・検証が行われるという。

特にスポーツチームに生体力学分析を提供する専門家はその詳細を秘匿する傾向があるため、特定の生体力学システムの精度を検証することは困難とされていた。M2CJではBIOCAPシステムの改良とともに、この課題のクリアが期待されており、生体力学およびスポーツ科学コミュニティにおける技術的相互作用の促進を狙っている。

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TOKYO analyticaはデータサイエンスと臨床医学に強力なバックグラウンドを有し、健康増進の追求を目的とした技術開発と科学的エビデンス構築を主導するソーシャルベンチャーです。 The Medical AI Timesにおける記事執筆は、循環器内科・心臓血管外科・救命救急科・小児科・泌尿器科などの現役医師およびライフサイエンス研究者らが中心となって行い、下記2名の医師が監修しています。 1. 岡本 将輝 信州大学医学部卒(MD)、東京大学大学院専門職学位課程修了(MPH)、東京大学大学院医学系研究科博士課程修了(PhD)、英University College London(UCL)科学修士課程最優等修了(MSc with distinction)。UCL visiting researcher、日本学術振興会特別研究員、東京大学特任研究員を経て、現在は米ハーバード大学医学部講師、マサチューセッツ総合病院研究員、SBI大学院大学客員教授など。専門はメディカルデータサイエンス。 2. 杉野 智啓 防衛医科大学校卒(MD)。大学病院、米メリーランド州対テロ救助部隊を経て、現在は都内市中病院に勤務。専門は泌尿器科学、がん治療、バイオテロ傷病者の診断・治療、緩和ケアおよび訪問診療。泌尿器科専門医、日本体育協会認定スポーツドクター。
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