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遺伝性がんカウンセリングへのAIチャットボット「Angie」

遺伝性乳がん卵巣がん(HBOC: Hereditary Breast and Ovarian Cancer)を心配する患者が、クリニックで初めての遺伝カウンセリングを受ける際には高い障壁がある。来院に先立つ情報収集により、患者家族における全てのがん病歴を聴取するために長時間を要したり、初めて提供されるカウンセリングの情報量に圧倒されて遺伝子検査を受ける決断ができないこともある。

シンガポール国立大学がん研究所(NCIS)は25日付のリリースで、遺伝性がんのリスクを抱える女性に対して、対話型AIチャットボット「Angie」をメッセンジャーアプリWhatsApp上で提供開始したことを発表している。Angieとのコミュニケーションによって、遺伝カウンセリング前にHBOCそのものや遺伝子検査の役割についてを学べ、家族の病歴をより簡便に自由なタイミングで入力できるようにするなど、遺伝カウンセリングのプロセス変革を志している。

同研究所と提携しAngieを開発したヘルステックAIスタートアップ「Bot MD」のCEOであるDorothea Koh氏は「開発にあたり、HBOCリスクのある患者にとって親しみやすいものとするため、WhatsAppのような誰もが簡単にアクセスできる便利なチャットプラットフォームを通じて提供しようと考えた」と語る。現在、同サービスを他アジア諸国にも拡大していくことが検討されている。

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1. 岡本 将輝
信州大学医学部卒(MD)、東京大学大学院専門職学位課程修了(MPH)、東京大学大学院医学系研究科博士課程修了(PhD)、ロンドン大学ユニバーシティカレッジ(University College London)科学修士課程最優等修了(MSc with distinction)。UCL visiting researcher、日本学術振興会特別研究員を経て、SBI大学院大学客員准教授、東京大学特任研究員など。専門はメディカルデータサイエンス。

2. 杉野 智啓
防衛医科大学校卒(MD)。大学病院、米メリーランド州対テロ救助部隊を経て、現在は都内市中病院に勤務。専門は泌尿器科学、がん治療、バイオテロ傷病者の診断・治療、緩和ケアおよび訪問診療。泌尿器科専門医、日本体育協会認定スポーツドクター。
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