モデルナ – 社員教育を目的としたAIアカデミーを開設

米マサチューセッツ州ケンブリッジに本拠を置くバイオテクノロジー企業・モデルナはこのほど、カーネギーメロン大学と連携し、新しいAIアカデミーの開設を明らかにした。これはモデルナによる社員教育の一環と位置付けられ、同社がAI関連技術を重視する姿勢を如実に示すものとなる。

カーネギーメロン大学が公表したところによると、このプロジェクトは同大学のデータサイエンス学部およびビジネススクールとの協力によって進められるもので、データ品質や可視化、統計モデル、機械学習アルゴリズム、AI倫理などに焦点を当て、社会人向けのカリキュラムとして提供する。モデルナは同社の全従業員が、「それぞれの職務においてAIを活用する手法を戦略的に検討すること」を求めており、AIアカデミーはこれを支援する基盤になるとみられる。

モデルナのStéphane Bancel CEOは「我々は、バイオ医薬品業界では特筆すべきスピード・スケールでmRNA医薬品の開発を進めており、これは社内にデジタル技術を積極的に取り入れてきたことが一因だ」と述べ、社員のAIリテラシー向上を経てさらなる飛躍を狙う。AIアカデミーは、カーネギーメロン大学で開発されたインタラクティブな教育プラットフォームであるIntegrated Statistics Learning Environment(ISLE)を用い、社員と同大学教員を対面およびオンラインで直接繋げることを予定している。

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TOKYO analyticaはデータサイエンスと臨床医学に強力なバックグラウンドを有し、健康増進の追求を目的とした技術開発と科学的エビデンス構築を主導するソーシャルベンチャーです。 The Medical AI Timesにおける記事執筆は、循環器内科・心臓血管外科・救命救急科・小児科・泌尿器科などの現役医師およびライフサイエンス研究者らが中心となって行い、下記2名の医師が監修しています。 1. 岡本 将輝 信州大学医学部卒(MD)、東京大学大学院専門職学位課程修了(MPH)、東京大学大学院医学系研究科博士課程修了(PhD)、英University College London(UCL)科学修士課程最優等修了(MSc with distinction)。UCL visiting researcher、日本学術振興会特別研究員、東京大学特任研究員を経て、現在は米ハーバード大学医学部講師、マサチューセッツ総合病院研究員、SBI大学院大学客員教授など。専門はメディカルデータサイエンス。 2. 杉野 智啓 防衛医科大学校卒(MD)。大学病院、米メリーランド州対テロ救助部隊を経て、現在は都内市中病院に勤務。専門は泌尿器科学、がん治療、バイオテロ傷病者の診断・治療、緩和ケアおよび訪問診療。泌尿器科専門医、日本体育協会認定スポーツドクター。
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