米マサチューセッツ州ケンブリッジに本拠を置くバイオテクノロジー企業・モデルナはこのほど、カーネギーメロン大学と連携し、新しいAIアカデミーの開設を明らかにした。これはモデルナによる社員教育の一環と位置付けられ、同社がAI関連技術を重視する姿勢を如実に示すものとなる。
カーネギーメロン大学が公表したところによると、このプロジェクトは同大学のデータサイエンス学部およびビジネススクールとの協力によって進められるもので、データ品質や可視化、統計モデル、機械学習アルゴリズム、AI倫理などに焦点を当て、社会人向けのカリキュラムとして提供する。モデルナは同社の全従業員が、「それぞれの職務においてAIを活用する手法を戦略的に検討すること」を求めており、AIアカデミーはこれを支援する基盤になるとみられる。
モデルナのStéphane Bancel CEOは「我々は、バイオ医薬品業界では特筆すべきスピード・スケールでmRNA医薬品の開発を進めており、これは社内にデジタル技術を積極的に取り入れてきたことが一因だ」と述べ、社員のAIリテラシー向上を経てさらなる飛躍を狙う。AIアカデミーは、カーネギーメロン大学で開発されたインタラクティブな教育プラットフォームであるIntegrated Statistics Learning Environment(ISLE)を用い、社員と同大学教員を対面およびオンラインで直接繋げることを予定している。
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