医療とAIのニュース医療におけるAI活用事例医療機器へのAI活用事例Ultrasound AI社「Preterm AI 」- 超音波診断AIツールによる早産予測

Ultrasound AI社「Preterm AI 」- 超音波診断AIツールによる早産予測

米国で産まれる毎年400万人の新生児のうち、約10%が37週未満の早産児となる。早産は本人・家族の負担のみならず、米国の医療経済に年間300億ドル以上のコスト負担を強いているとの試算もある。現行の早産予測は医療者の経験と技量に大きく依存し、早産となる女性の50%でリスクが特定できていないという。

米コロラド州の「Ultrasound AI社」はAIベースの超音波画像診断ツール「Preterm AI」の開発を進め、早産の高精度予測に取り組んでいる。同社によると、Preterm AIは超音波検査画像の特徴から妊娠8週以降という早期の早産予測を実現し、60日以上の早産児の50%以上を特定可能と謳っている。同社は、2022年3月にPreterm AIの特許取得を発表し、米食品医薬品局(FDA)の医療機器認証取得を目指している。

Ultrasound AI社は、ヘルスケアにおける4つの目標、1.患者体験の向上、2.臨床家の業務体験向上、3.健康アウトカムの改善、4.医療費削減、を掲げ、AI技術の研究開発を進めている。同社の技術による早産予測が、母子の転帰改善と、医療コスト削減に寄与するか、今後の動向に注目したい。

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TOKYO analyticaはデータサイエンスと臨床医学に強力なバックグラウンドを有し、健康増進の追求を目的とした技術開発と科学的エビデンス構築を主導するソーシャルベンチャーです。 The Medical AI Timesにおける記事執筆は、循環器内科・心臓血管外科・救命救急科・小児科・泌尿器科などの現役医師およびライフサイエンス研究者らが中心となって行い、下記2名の医師が監修しています。 1. 岡本 将輝 信州大学医学部卒(MD)、東京大学大学院専門職学位課程修了(MPH)、東京大学大学院医学系研究科博士課程修了(PhD)、英University College London(UCL)科学修士課程最優等修了(MSc with distinction)。UCL visiting researcher、日本学術振興会特別研究員、東京大学特任研究員を経て、現在は米ハーバード大学医学部講師、マサチューセッツ総合病院研究員、SBI大学院大学客員教授など。専門はメディカルデータサイエンス。 2. 杉野 智啓 防衛医科大学校卒(MD)。大学病院、米メリーランド州対テロ救助部隊を経て、現在は都内市中病院に勤務。専門は泌尿器科学、がん治療、バイオテロ傷病者の診断・治療、緩和ケアおよび訪問診療。泌尿器科専門医、日本体育協会認定スポーツドクター。
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