医療とAIのニュース医療におけるAI活用事例患者・医療者サポートへのAI活用事例バーチャルケアアプリが示す「ハイリスク妊娠への有効性」

バーチャルケアアプリが示す「ハイリスク妊娠への有効性」

トルコのアドナン・メンデレス大学の研究チームは、アプリを利用したバーチャルケアの提供が、「ハイリスク妊娠の管理において有効性を示すこと」をメタアナリシスによって明らかにした。研究論文は16日、Journal of Telemedicine and Telecareから公表された。

チームの研究論文では、2016年から2021年までに発表された12報(観察研究4報、無作為化比較試験8報)が参入基準を満たし、メタアナリシスの解析対象となっている。バーチャルケアアプリが「母体と新生児における健康アウトカムおよび医療コスト」にどのような影響を与えるかを評価したもので、全体として「アプリを通したテレヘルスアプローチが、状況を改善する」ことを明らかにしている。具体的には、アプリ利用群で空腹時インスリンや出産前ヘモグロビンA1c値が改善し、緊急帝王切開率が有意に低下していた。

著者らは「我々の研究成果は、先端技術がハイリスク妊娠の管理に有効に活用できることを示す証拠となる」とし、妊産婦支援のデジタルヘルスアプローチ拡充を訴えている。現代医療においては、妊娠全数の20%超が何らかの理由によって「ハイリスク」とみなされており、個別化医療によるアウトカム改善が強く求められてきた背景がある。

関連記事:

  1. 「貧困地域で正確な妊娠週数」を算出するAI超音波システム
  2. スタンフォード大が展開する「AI研究向け大規模画像リポジトリ」
  3. 死亡リスク評価AIが早産児を救う

TOKYO analyticahttps://tokyoanalytica.com/
TOKYO analyticaはデータサイエンスと臨床医学に強力なバックグラウンドを有し、健康増進の追求を目的とした技術開発と科学的エビデンス構築を主導するソーシャルベンチャーです。
The Medical AI Timesにおける記事執筆は、循環器内科・心臓血管外科・救命救急科・小児科・泌尿器科などの現役医師およびライフサイエンス研究者らが中心となって行い、下記2名の医師が監修しています。

1. 岡本 将輝
信州大学医学部卒(MD)、東京大学大学院専門職学位課程修了(MPH)、東京大学大学院医学系研究科博士課程修了(PhD)、英University College London(UCL)科学修士課程最優等修了(MSc with distinction)。UCL visiting researcher、日本学術振興会特別研究員、東京大学特任研究員を経て、現在は米ハーバード大学医学部講師、マサチューセッツ総合病院研究員、SBI大学院大学客員准教授など。専門はメディカルデータサイエンス。

2. 杉野 智啓
防衛医科大学校卒(MD)。大学病院、米メリーランド州対テロ救助部隊を経て、現在は都内市中病院に勤務。専門は泌尿器科学、がん治療、バイオテロ傷病者の診断・治療、緩和ケアおよび訪問診療。泌尿器科専門医、日本体育協会認定スポーツドクター。
RELATED ARTICLES

最新記事

注目の記事