英米に本拠を置く統合セキュリティベンダーのSOPHOSはこのほど、ヘルスケア領域におけるランサムウェア攻撃の状況をまとめた報告書「The State of Ransomware in Healthcare 2022」を公開した。
同報告書は、2022年初頭に5,000名以上のIT専門家へのアンケート調査の結果に基づくもの。特徴的な結果としては、「医療機関の3分の2が2021年中にランサムウェア攻撃を経験していること」で、これは2020年のほぼ2倍に急増していることを示す。背景には、サイバー攻撃のアプローチが多様化、洗練されていることがある。特に同報告書では、「ランサムウェア・アズ・ア・サービス(ransomware-as-a-service)モデルの成功が拡大しており、攻撃の準備・展開に必要なスキルレベルが下がり、ランサムウェアの範囲を大幅に広げている」ことを指摘している。
一方、ヘルスケア業界における暗号化率が世界平均を上回るなど、希望の兆しもある。伝統的にサイバー攻撃の総量が他業界を大きく引き離すヘルスケア領域は、今後もサイバーセキュリティへの備えと、対応能力強化に向けた投資が必要とされている。
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