医療機器メーカー大手Medtronic社は、「GI Genius」と呼ばれる大腸ポリープ検出システムの開発を手掛ける。同社はアマゾンウェブサービス(AWS)の支援を受け、米国内で医療サービスが不十分な地域における大腸がんスクリーニング促進を狙い、「Medtronic Health Equity Assistance Program」を拡大している。
2021年4月に米食品医薬品局(FDA)の承認を受けたGI Geniusインテリジェント内視鏡モジュールは、AI駆動により、リアルタイムで様々な形状とサイズの大腸ポリープ特定を可能としたコンピュータ支援ポリープ検出システムだ。GI Geniusを用いた米国初の臨床試験において、今春発表された研究報告では、AI技術により「大腸ポリープの見逃しが通常の大腸内視鏡検査に比べて50%減少したこと」が示されている。Medtronic Health Equity Assistance Programの拡大に伴い、本プログラムの一環として提供されるGI Geniusユニットは、62施設における133台へと増加する。
Medtronic CEOのGeoff Martha氏は「医療における公平性は、重要な治療法をあらゆる人々が利用できるようにすることから始まる」と述べた上で、「AWSとの新しいコラボレーションにより、米国で最もリスクの高い集団でも大腸がんを早期に発見できるようになるだろう」と機器導入に伴う臨床効果への大きな期待を示している。
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