合成X線画像を生成するAI

欧州では医療データに関する規制が厳しく、医学研究に向けたデータ共有でさえもその手続きは複雑で、時に不可能なケースもある。フィンランド・ユヴァスキュラ大学デジタルヘルスインテリジェンス研究所の研究者らは、合成X線画像を生成する人工ニューラルネットワークを開発し、画像の信憑性までを評価した研究成果を明らかにした。

Scientific Reportsに掲載された本研究によると、チームは実際の変形性関節症患者のX線画像データセットから、「データ保護規制の対象とはならないディープフェイク画像」を作成した。次に、医療画像の専門家に対して「本物の画像と合成画像を識別させる検証」を行っているが、結果的にこの識別は不可能であったとする。また、実画像と合成画像を混ぜることによって、変形性関節症の分類AIの精度向上も達成している。

研究者らは「特に患者の実データが限定される疾病において、治療法開発などの研究開発に活用できる可能性」を強調しており、研究コミュニティおよび教育機関間だけでなく、対企業コラボレーションの促進に資する点も指摘する。

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The Medical AI Timesにおける記事執筆は、循環器内科・心臓血管外科・救命救急科・小児科・泌尿器科などの現役医師およびライフサイエンス研究者らが中心となって行い、下記2名の医師が監修しています。

1. 岡本 将輝
信州大学医学部卒(MD)、東京大学大学院専門職学位課程修了(MPH)、東京大学大学院医学系研究科博士課程修了(PhD)、英University College London(UCL)科学修士課程最優等修了(MSc with distinction)。UCL visiting researcher、日本学術振興会特別研究員、東京大学特任研究員を経て、現在は米ハーバード大学医学部講師、マサチューセッツ総合病院研究員、SBI大学院大学客員教授など。専門はメディカルデータサイエンス。

2. 杉野 智啓
防衛医科大学校卒(MD)。大学病院、米メリーランド州対テロ救助部隊を経て、現在は都内市中病院に勤務。専門は泌尿器科学、がん治療、バイオテロ傷病者の診断・治療、緩和ケアおよび訪問診療。泌尿器科専門医、日本体育協会認定スポーツドクター。
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