生命の危機に瀕する重症患者を対象とする「クリティカルケア」について、200を超える医療機関から20万人の患者を集めた最新の臨床データセットが、ヘルスケアにおけるAIの発展を見据えて提供される。
米マサチューセッツ工科大学(MIT)とPhilipsの取り組みとなるこのデータセット開発は、20万人に及ぶクリティカルケア患者の広範な非識別化臨床データが含まれ、患者ケアと臨床転帰を改善するソリューション開発をサポートする。eICU Collaborative Research Database(eICU-CRD)と呼ばれるこのデータセットは、MITだけでなく、ハーバードやスタンフォードなどの高等学術機関における多くのコースに取り入れられ、教育やトレーニングのためのリソースとしても活用される。
PhilipsでEMR&ケアマネジメント担当ゼネラルマネージャーを務めるShiv Gopalkrishnan氏は「eICUのデータをグローバルな研究イニシアチブに利用できるようにすることで、機械学習とAIの取り組みを推進するという当社のコミットメントを示す」とした上で、取り組みが患者ケアを強化し、臨床成果を向上させることにつながる可能性を強調している。
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