米カリフォルニア州では、過去の人種的不公平に対処するため、対象となる黒人住民らに賠償を行うとともに不平等是正に努める「タスクフォース」が、2020年に州法で創設されている。同タスクフォースは、州議会へ提出する勧告の最終案に「人種的に偏った医療用AIへの対処」を盛り込んだ。
5月6日にタスクフォースで正式承認されたドラフト案の項目Kでは、「ヘルスケアにおける人種差別的なアルゴリズムと医療用AIを是正する」ように提言している。同項目では、現状の医療AIが黒人などマイノリティに対して有害なバイアスを含む可能性があると指摘し、具体的アクションとして州立大学や政府機関に対して研究資金を提供するなどの対処を議会に求めている。
勧告内では別項目においても「反偏見トレーニング(anti-bias training)」の重要性を訴え、メディカルスクールの卒業要件として評価を義務付けるなど、人種バイアスに取り組む政策を推進している。
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