米ニューヨーク拠点のスタートアップ「TytoCare」は、遠隔診療に必要な各種診断デバイスを開発してきた。ラインナップのひとつであるモバイル聴診器には、録音された肺音からAIベースの技術で喘鳴音などを検出し、呼吸器疾患の遠隔診断を補助するシステム「Tyto Lung Sounds Analyzer」が組み込まれている。
TytoCareが15日明らかにしたところによると、Tyto Lung Sounds Analyzerが医療機器としての欧州CEマークを取得したことを発表している。今回の認証を受け、欧州での同システムの市場展開が予定される。TytoCare独自のアルゴリズムは、干渉音を除去する機能を備えており、ユーザー環境で収集された低音質データでも処理することが可能であることを大きな特徴とする。
2012年設立のTytoCareは、コロナ禍における遠隔診療普及を背景に急成長を続けている。同社の共同設立者でCEOのDedi Gilad氏は「欧州市場における遠隔診療での利用が促進され、呼吸器系の異常検出により良い結果をもたらすことができると確信している」と語る。Lung Sounds Analyzerは現在、米FDA認証の取得に向けた手続きも併せて進められている。
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