米ペンシルベニア州で大規模に医療を展開するWellSpan Healthはこのほど、同グループ内のWellSpan York Hospitalにおいて、Aidocの放射線科医支援AIソリューションを導入したことを公表した。ペンシルベニア州中南部の医療システムとしては、Aidocのソリューションを臨床実装する初の組織となった。
WellSpan Healthが明らかにしたところによると、2月下旬から稼働を開始したこのAIソリューションは、医療画像を常時監視して異常フラグを立てるだけでなく、放射線科医がレビューする際の「緊急性に応じた優先順位」を示すことができるというもの。同院の放射線科部門は全員が認定資格を有し、適切なフェローシップトレーニングを経ている者で構成されているが、Aidocのソリューションによる支援で、業務プロセスのさらなる迅速化と患者アウトカムの向上が期待されている。
AidocのCEOであるElad Walach氏は「WellSpan York Hospitalは、我々のAIを統合する州内最初の医療機関となる。真のイノベーターであり、またパイオニアとしてWellSpanが患者ケアの新しい基準を確立し、施設間の接続性を高め、迅速な対応を達成することで、結果として患者に恩恵をもたらすことを期待している」と述べた。新技術導入の背景には、冬場に増加したCOVID-19入院患者の滞留解消があるとみられ、混乱を脱し、日常診療のあるべき姿に戻すきっかけとしても、AIの果たす役割に注目が集まる。
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