COVID-19のパンデミックは、「画像診断を中心としてAIによる自動化を加速させる」と多くの専門家は見込んでいたが、実際は市場の成長を阻害している可能性が示唆された。
英Signify Researchが22日公表したところによると、医療画像AIアプリケーションの臨床現場への取り込みは想定よりも下回っており、これにはCOVID-19のパンデミックに伴う技術的・商業的障壁が一因となっているという。一方で、医療画像AIマーケットの成長率そのものはおしなべて順調な加速が見込まれ、2022年には年平均成長率で44%、マーケット全体として2024年までに15億ドル規模に達することを予想している。
同マーケットのうちでも循環器系は最大の収益成長を享受することが見込まれており、呼吸器系がそれに続く。また、これらに脳神経系と乳房を加えた4セグメントで2024年における市場規模の75%以上を占めることとなる。2018年以降、60の医療画像AIアプリケーションが米食品医薬品局(FDA)の承認を受けており、ほぼ同数がCEマーク認証をクリアした。Signify Researchのシニアアナリスト・Sanjay Parekh博士は「医療画像AIの成長は今後も続く」ことを明言している。