日常的に取得される臨床データを解析し有用な知見を導くことは、長らくヘルスケアにおける難題であり希望でもあった。機械学習をベースとするデータサイエンスにおける技術革新は、臨床ビッグデータの有効活用をまさに実現しようとしている。米メイヨークリニックはこのほど、新しいmHealthツールとして「Remote Diagtostic and Management Platform(RDMP)」を発表した。
メイヨークリニックによる公表によると、この新しいプラットフォームでは各種患者デバイスをAIリソースに接続し、医療者による診断など、重要な臨床的意思決定支援を実現するものだという。メイヨークリニックで循環器分野を率いるPaul Friedman医師は「重要なことは症状が現れる前に疾患を検出し、これらイベントの発生を防ぐことだ」とし、例えば心電図など、医療ワークフローに既に統合されている「ユビキタスで安価なポイントオブケア検査」にAIを加えることの重要性を強調する。
メイヨークリニックはこの新規プラットフォームを支え、広域展開を実現するため、新たに2つのデータ解析企業を設立している。クラス最高のアルゴリズムとケアプロトコルの提供を目指し、医療界の巨人は確かな歩みを続けている。
関連記事: