AIアルゴリズムのバイアスは深刻な問題となりつつあり、AIの社会的な容認を妨げる主要な要因となっている。顔認識アルゴリズムや画像診断AIの多くが、特定の民族や社会文化的背景を持つ人々の間で正確性が著しく低下する可能性が指摘されているが、成果・ビジネスの追求が優先され、問題が看過されている現状がある。
英メディア・Artificial Intelligence Newsの報道によると、SnapLogicが行った調査では、英米ITリーダーの94%が「倫理的なAI開発の重要性」を認識し、率先して取り組むべき課題と考えているという。SnapLogicのCEO・Gaurav Dhellon氏は「誰もがAIによる革新を求めているはずだが、我々は常にその潜在的リスクを管理し、AIの進歩を正しい方向に導かなければならない」としている。
AIの健全発展を目指した、European Commission High-Level Expert Group on AIのような専門家グループも生まれた。上記調査では、ITリーダーの多くがこの種の組織からの指導や勧告を柔軟に受け入れる姿勢を示している。将来の発展を見据えた正しいAIガイドラインの策定と、その遵守が今強く望まれている。