医用画像の専門家や診療放射線技師などからなる専門家団体American Society of Radiologic Technologists (ASRT: 米国放射線技師協会)は、AIが医用画像や放射線領域の専門家に及ぼす影響に関してまとめたホワイトペーパーを公開した。
ASRTが公開した21ページに渡るホワイトペーパーの全文は、公式ホームページ上から確認することができる。当該分野における用語解説に始まり、AIに関する利点や課題の例、AIソリューションの倫理的使用などへの詳細な調査が含まれている。ASRTが行った専門家対象調査では400名以上の回答が得られているが、少なくとも回答者においては「現時点でAI関連技術を日常的に頻用している」「機械学習のコンセプトに習熟している」などの傾向を明らかとした。
特に強調されている点として「患者ケアにおけるAIの役割確立」がある。地道な手作業や反復作業においてはAIの支援を受け入れ、より付加価値があり責任を伴う仕事に割く時間を増やすことを求めるなど、先進的な姿勢を明確に示した。よりスマートに、かつ翻って「人間らしい医療の提供」をAIによって達成されることが、放射線領域からも強く望まれている。