韓国の医療AIスタートアップであるLunitは、医療画像に基づく診断支援AI開発に強力な実績を持つ。同社は今週、医療機器の単一監査プログラム(MDSAP)の認証を取得したことを公表した。これにより、米食品医薬品局(FDA)、カナダ保健省、日本厚生労働省(MHLW)、オーストラリア医薬品庁(TGA)、ブラジル保健規制庁(ANVISA)からの重複した規制手続きの一部または全部が免除されることとなる。
MDSAPは、国際医療機器規制機関フォーラム(IMDRF)が実施する制度で、医療機器の単一かつ協調的な監査を通じ、安全性および品質管理基準について認証するもの。MDSAP参加5カ国の医療機器市場規模は2,232億ドル(約25.6兆円)と推定され、世界市場の約55%を占める。胸部X線画像用のLunit Insight CXRとマンモグラフィー用のLunit Insight MMGは、すでに世界38カ国、450の医療機関で使用されており、今回の認証によってLunitのグローバル展開がさらに加速することが見込まれる。
Lunitはこのほど、Lunit Insight MMGのほか、緊急疾患者を自動的に分類する「Lunit Insight CXR Triage」についてもFDA認可を取得したとする。AIバイオマーカープラットフォームの「Lunit Scope」や、乳房断層撮影用の「Lunit Insight Chest CT」「Lunit Insight DBT」など、多様なAIソフトウェアを開発し、ソリューションラインアップの拡充を図っている。
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