米ニューヨーク大学の研究チームは、肯定的なものであれ否定的なものであれ、Twitterへの「COVID-19ワクチンに関する投稿内容」から、その地域におけるワクチン接種率の上昇・減少を予測できるとする研究成果を公表した。同研究論文は15日、Clinical Infectious Diseasesから公開されている。
チームの研究論文によると、自然言語処理アルゴリズムを用いたセンチメント分析により、Twitter投稿のリアルタイム分析を行ったという。COVID-19ワクチンに関連するツイートを特定した上で、センチメント分析によって、各ツイートを 1.ポジティブ、2. ネガティブ、3. ニュートラル にカタログ化し、地域におけるワクチン接種率の推移との関連を調査した。結果、特定地域でポジティブなツイートが増加すると、1週間後の同地域における接種率が上昇し、反対にセンチメントが悪化した地域では、1週間後の接種率が低下していることを明らかにした。
論文のファーストオーサーで、コンピュータサイエンス部門の准教授を務めるAnasse Bari氏は「ワクチン接種率が、Twitterのワクチンセンチメントと地域的に相関することを明らかにした。さらに高度な分析ツールにより、ワクチン接種率の変化を仔細に予測し、ターゲットを絞ったソーシャルメディアキャンペーンなど、ワクチン接種戦略として誘導できる可能性がある」として、研究知見の公衆衛生政策への活用を促している。
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