米テキサス州のヘルスシステムであるMemorial Hermannはこのほど、Helix社との協働により、患者ケアの個別化を見据えた新しい「ゲノムデータプロジェクト」の立ち上げを公表した。10万人規模の患者データを取り扱うこととなるこの取り組みは、テキサス州では史上最大の集団健康プロジェクトとなるという。
公表によると、プロジェクト参加者はMemorial Hermannのネットワーク内で募集され、唾液サンプルの提出が1回のみ求められる。Helixの全エクソームシーケンスプラットフォームを用いて解析を進め、心血管疾患をはじめとする特定の疾患リスクを推定するための知見抽出を目指すとしている。あらゆる解析結果はプロジェクト参加者に共有され、ケアへの情報活用が積極的に促される予定。
Memorial HermannのCEOであるDavid Callender医師は「我々の使命は、人々に健康をもたらすことだ。最善の治療を提供し予後を改善するためには、集団ゲノム解析が重要な意味を持つ」と述べる。ゲノムデータに基づく重要疾患リスクの早期検出を実現するかに併せ、知見に基づく大規模な健康介入の効果にも大きな関心が集まっている。
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