大胆不敵なイノベーションと現状への挑戦はヘルスケアの進歩に欠かせないが、「型破り過ぎる考えというものもある」と、米Mayo Clinic Platformの代表であるJohn Halamka医師は主張する。
Halamka氏は、常識に疑問を投げかけ、現状に挑戦する勇気を持った「恐れを知らないイノベーター」を賞賛する一方、極端に「非慣習的」であり過ぎる場合、特にこれが安全でない臨床判断につながり、益よりむしろ害を及ぼすことになり得ると警鐘を鳴らす。連邦政府は最近、開発者と医療従事者に向けたガイドライン案を2つ発表している。1つ目は、メディケア・メディケイド・サービスセンター(CMS)による、臨床現場におけるAIの使用に関する規則案だ。そこでは「人工知能」ではなく「拡張知能」がベストプラクティスであることを示唆している。人間のレビューや監視なしにアルゴリズムを使用すると、患者への危害や責任の増大を招く恐れがあるが、既存の人間主導プロセスの補助としてアルゴリズムを使用すれば、こうした問題を引き起こす可能性ははるかに低くなるとの見立てを示した。2つ目は、米食品医薬品局(FDA)が公表したもので、医療AI規制に関して、全てのAIイノベーションを評価するための新しいフレームワークを提唱する。4つの「検証」と多数の使用例を用い、どのAIがFDAの監督対象となる医療機器にみなされるかを定義している。
CMSとFDAが提供するこれらの規則案は、医療AIと臨床医学の進歩に「狂気と慎重さのバランス」が必要であることを思い出せるものだ、とHalamka氏は述べている。
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