米カリフォルニア州サンフランシスコに本拠を置くSirona Medicalは、AIを含む放射線科向けアプリケーションを単一プラットフォーム上に統合したクラウドベースのオペレーティングシステムである「RadOS」を提供する。同社はこのほどNinesの買収を明らかにし、複数のFDA認可AIアルゴリズムをRadOSへ統合することに成功した。
Sirona Medicalが公表したところによると、今回の買収により、Ninesが保有する臨床データパイプライン、機械学習エンジン、AI搭載の放射線科ワークフロー管理・分析ツール、FDA認証済み医療機器2点、およびNinesの主要人材を獲得したという。FDA認証済み医療機器は肺結節の識別AIである「NinesMeasure™」、および頭蓋内出血等を検出し、緊急対応を要する重症患者を検出する「NinesAI™ Emergent Triage」の2点となる。これらはRadOSに統合され、サイロ化した放射線科アプリケーションをまとめる統一プラットフォームとして進化を遂げる。
Ninesの前CEOであるDavid Stavens氏は「過去数年間、Ninesは技術的な観点から多大な進歩を遂げた。我々のイノベーションがRadOSに統合され、Sirona Medicalの素晴らしいミッション、顧客、チームを加速させることができることを嬉しく思う」と述べている。なお、今回の買収額は明らかにされていない。主たる競合としてはAidocがあり、こちらも独自プラットフォームに複数の画像解析AIを取り込むことで拡張を続け、現在7つのFDA認証済みAIを提供している。
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