医学知識の総体は日々、指数関数的な拡大を続けている。プライマリケアにおいて最新のガイドライン全てに準拠した診療を行うと、医療者1人当たり「1日26.7時間の業務時間が必要」と試算した研究もある。
米国医師の80%が登録する医師専用SNS「Doximity」が発表した最新のレポートでは、現代の膨大な医学知識に向き合う「医師の学習嗜好」についてまとめている。600名の医師を対象にした同調査によると、調査対象の医師の95%が「患者転帰の改善に役立つ最新の臨床試験・治療・処置に関心を持っている」とする。しかしその一方で、68%の医師は「追いつく必要のある情報量に圧倒されている」と回答していた。
Doximityは自社サービスの情報配信機能によって、情報量と学習時間のギャップ解消に取り組む。デジタルプラットフォームは、利便性の一方で時に情報量を過剰にする「諸刃の剣」ともなり兼ねない。医療者の生産性を高め、燃え尽きを防ぎ、患者により良い医療を提供するためには、情報のバランス・フィルタリングに関する技術が求められている。
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