臨床的意思決定ツールにおけるAIの普及により、臨床予測モデルを報告するための「TRIPODガイドライン」が更新された。新しい「TRIPOD+AIガイドライン」は16日、BMJ誌で公開された。
TRIPODガイドライン(Transparent Reporting of a Multivariable Prediction Model for Individual Prognosis Or Diagnosis)は、医師が使用する臨床的意思決定ツールを改善するため、2015年に作成された。医療従事者が取り入れることで、意思決定の透明性と正確性が向上し、患者ケアを大幅に改善するのに役立つものだ。一方、2015年以降は特に研究手法が進歩し、AIを用いた予測モデルを開発する研究が加速している。透明性は、健康のためのAI倫理とガバナンスに関するWHOガイダンスを支える6つの基本原則の1つである。したがって、TRIPOD+AIは、モデリング手法に関わらず、「AI予測モデルを開発・評価する研究報告を促進するための枠組みと報告基準」を提供するために開発された。
TRIPOD+AIガイドラインは、英オックスフォード大学の研究者を中心とする国際的な研究者コンソーシアムが、世界中の主要機関の研究者、医療専門家、産業界、規制当局、ジャーナル編集者とともに開発したもの。新しいガイダンスの作成には、AI研究の不十分で不完全な報告を強調する調査、デルファイ調査、オンライン・コンセンサス会議が用いられた。
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