医療とAIのニュース医療におけるAI活用事例最新医療AI研究画像から大腿骨頚部骨折を識別するAIアルゴリズム

画像から大腿骨頚部骨折を識別するAIアルゴリズム

台湾・Chang Gung大学を中心とする研究チームは、画像から大腿骨頚部骨折を高精度に識別し、骨折部を明確に指摘できるAIアルゴリズムを開発した。研究成果は1日、学術誌European Radiologyにて公開された。

研究チームの論文によると、畳み込みニューラルネットワークを利用したこのアルゴリズムは、25000以上に及ぶ下肢画像を学習させることで得られたという。アルゴリズムの精度は91%、偽陰性率(実際には骨折があるにも関わらず、骨折がないと判断される割合)2%と、非常に優れたパフォーマンスを示している。

大腿骨頚部骨折は高齢者の転倒に伴う骨折として頻度が高く、寝たきりに移行する契機としてもよく知られている。早期の治療介入は患者の予後を著明に改善できるため、わずかな骨折線であっても見逃されるべきではない。医師の診断を補助する画像システムとして、今後臨床現場への普及が期待されている。

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TOKYO analyticaはデータサイエンスと臨床医学に強力なバックグラウンドを有し、健康増進の追求を目的とした技術開発と科学的エビデンス構築を主導するソーシャルベンチャーです。 The Medical AI Timesにおける記事執筆は、循環器内科・心臓血管外科・救命救急科・小児科・泌尿器科などの現役医師およびライフサイエンス研究者らが中心となって行い、下記2名の医師が監修しています。 1. 岡本 将輝 信州大学医学部卒(MD)、東京大学大学院専門職学位課程修了(MPH)、東京大学大学院医学系研究科博士課程修了(PhD)、英University College London(UCL)科学修士課程最優等修了(MSc with distinction)。UCL visiting researcher、日本学術振興会特別研究員、東京大学特任研究員を経て、現在は米ハーバード大学医学部講師、マサチューセッツ総合病院研究員、SBI大学院大学客員教授など。専門はメディカルデータサイエンス。 2. 杉野 智啓 防衛医科大学校卒(MD)。大学病院、米メリーランド州対テロ救助部隊を経て、現在は都内市中病院に勤務。専門は泌尿器科学、がん治療、バイオテロ傷病者の診断・治療、緩和ケアおよび訪問診療。泌尿器科専門医、日本体育協会認定スポーツドクター。
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