イスラエルのフェムテック企業「MobileODT(過去記事)」は、子宮頸がん検診にAI駆動の携帯型コルポスコープ機器および診断ツールを展開する。同社の子宮頸がん診断ツール「EVA VisualCheck」は、ドミニカ共和国で政府が主導する大規模子宮頸がん検診プロジェクトをサポートしている。
MobileODTの25日付プレスリリースによると、同社とドミニカ共和国保健省の協力のもと、過去3ヶ月で同国9,000人の女性がEVA VisualCheckによる子宮頸がん検診を受けたという。プロジェクト初期の成功を受け、今後6ヶ月でさらに5万人の女性を対象とした検診が行われることが決定している。ドミニカ共和国では女性の子宮頸がん罹患率の高さが課題とされ、同国女性の人生に大きな影響を及ぼしていたことはもとより、治療に充てられる医療費も深刻なものとなっていた。
検診プロジェクトに参加した産婦人科医 Alfredo Levy氏は「子宮頸がんによる転帰不良の多くは、タイムリーなフォローアップが行われていないことに原因がありました。簡単な使用方法により、即座に検診結果を受け取れるEVA VisualCheckシステムは、完全なゲームチェンジャーと言えるでしょう」と語る。ドミニカ共和国における大規模な実証プロジェクトは、MobileODTが持つ世界戦略、つまり「女性の健康問題をAI技術で改善する」ための第一歩として注目を浴びている。