Eコマース界の巨人・アリババは、AIの活用によって中国の大都市群を「スマート化」するという野望を持っており、現在その対象がマカオだ。アリババは、現地のインフルエンザ流行に関する予測を立てている。
Syncedによれば、アリババはマカオと互いに戦略的パートナーシップを結び、2021年までに各分野でのデジタル開発を進める予定だ。この戦略にはスマートヘルスケアも含まれ、インフルエンザ予測もその一環だ。過去データを用いて機械学習モデルを駆使し、2週間分の流行の度合いや感染のリスクを予測した。マカオ保健局長は、「このプロジェクトは当地の医療基準にも合致しており、地元の医療機関に展開されるだろう」と語る。
このスマートヘルスケア技術は、アリババの包括的AIシステムであるET Medical Brainにより医療業界向けに開発されたものだ。2017年に完成したET Medical Brainは、AlibabaCloudによれば、医薬品開発から病院マネジメント、AI画像処理による病巣診断まで幅広いソリューションを提供する。自動監視と医療データ分析で人的ミスによる医療事故を大幅に減少させ、独自のAIプラットフォームで医療機関が最新技術に素早くアクセスできるようにもなっている。また、ビッグデータ利用により医療ニーズと患者の活動を予測し、患者が円滑に適切な医療サービスを受けられるよう、医療ソースを最適化することができるという。