米Parkland Center for Clinical Innovation(PCCI)は、テキサス州ダラスの住民に向け、リアルタイムのロケーションデータから「COVID-19曝露リスク」を示すAIアプリケーションをリリースした。
PCCIが27日明らかにしたところによると、MyPCIと呼ばれるこのアプリでは、ジオマッピングとホットスポットテクノロジーに基づき、COVID-19症例の発生状況と特定地域における人口密度からロケーション単位でのCOVID-19曝露リスクを算出できる。特徴となるのは、このアプリが個人の健康情報等を求めず、位置情報についても当人のリスク評価を生成する目的にのみ利用され、利用者からの情報収集を一切行わない点にある。PCCIのCEOであるSteve Miff博士は「パンデミックのコントロールと感染防御の観点から、引き続き近接性は重要な要素となる。MyPCIは使いやすいアプリで、COVID-19曝露リスクを理解した上でのソーシャルディスタンス・マスク・手洗いなどの必要性を促すことができる」とする。
50万人を超える患者データ分析により、近接性が一定値を超えることで感染リスクが7倍以上となる基礎分析に基づき、MyPCIは開発され、このほどの一般公開へと至っている。MyPCIはダラス住民を対象として無料配布されており、新しいデジタルツールアプローチがローカルなパンデミック抑止に効果を示すか、大きな関心が集まっている。