アイオワ州に展開するWolfe Eye Clinicは、州全体として11のクリニックを運営する有力ヘルスケアプロバイダーとして知られる。このほど同クリニックは「サイバー攻撃によって、約50万人の患者情報が流出した可能性がある」事実を明らかにした。
Wolfe Eye Clinicによると、実際にサイバー攻撃を受けたのは本年2月で、不正アクセスの検出後「速やかに対応」し、一部のシステムや情報へのアクセスを遮断したという。ハッカーからは身代金の要求があったが、支払いは行っていないとする。その後、サイバーセキュリティの専門家からなる第三者委員会による調査を継続した。結果、約50万人の患者情報が流出した可能性があり、これには名前・生年月日・住所・社会保障番号に加え、高度の医療および健康情報が含まれ得るという。Wolfe Eye Clinicは追加的なセキュリティ対策を講じて再発防止に努めるとともに、流出が疑われる個人情報のモニタリングを継続する。
今月初め、「米国司法省は、ランサムウェアの調査をテロ同様の優先レベルに引き上げること」をロイターが報じている。また、バイデン政権は「他国によってもたらされたサイバー攻撃には軍事行動さえ検討し得る」ことを明らかにしており、米国がサイバーセキュリティを巡る脅威の認識を深めている事実が浮き彫りとなっている。
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