新規患者における現行の登録作業は複雑で時間を要するため、医療機関における一連のプロセスには改善の余地が多大にあった。米ニュージャージー州・ペンシルベニア州・ニューヨーク都市圏において、4,800人の医師を擁する大規模ヘルスケアプロバイダーのアトランティック・ヘルス・システム(AHS)はこのほど、Vouchedとの提携による「AIを活用した新患登録システム」の稼働を開始した。
18日にAHSが明らかにしたところによると、Vouched社の独自AI技術「Vouched.ID」によって、運転免許証などの写真付き身分証明書から、実際の顔画像と比較することで迅速かつ高精度な本人確認を実現するという。対面でのワークフローをオンラインで事前に再現・自動化することが可能となり、プロセスの簡略化によってケアチームへのアクセスが改善する。また、同技術は遠隔医療の下でさらなる恩恵を与えるとみられており、実際にAHSでは遠隔診療における本人確認にも実導入している。
VouchedはAIとコンピュータビジョンに強力な技術を有し、本人確認システムとして70ヶ国以上、600以上の政府機関発行身分証明書に対応している。近年、ヘルスケア領域への拡張をみせており、AHSとの取り組みが今後の足がかりになるものと言える。
関連記事: