医療とAIのニュース医療におけるAI活用事例AIを巡る医療経済・政策EU - 大規模な「がん画像データ収集プロジェクト」を開始

EU – 大規模な「がん画像データ収集プロジェクト」を開始

EUは23日、AIを使った技術革新と早期がん診断のさらなる加速のため、がん画像データを大規模に収集・集約する新プロジェクトの開始を明らかにした。

欧州委員会は声明で、この「European Cancer Imaging Initiative」により、臨床医や研究者、その他のイノベーターが「大量のがん画像データに容易にアクセスできる」ようになるとしている。EUのデータ戦略に沿ったこのプロジェクトは、GDPR(EU一般データ保護規則)と呼ばれるEUのデータ保護法に準拠し、プリバシーを保護した上で、国境を越えた相互運用を可能とする安全なインフラ確立を目指す。医学研究のイノベーション、特にAIを利用した新技術開発における「大規模データセットによるトレーニング」を実現しようとする。

EU保健委員会のStella Kyriakides委員は、立ち上げのためのスピーチで「デジタル技術ががんの発症メカニズムに関する理解を変えつつある」と述べた。この新しいデータプロジェクトは、乳がん・子宮頸がん・大腸がんの定期検診を、対象となる欧州住民の90%に拡大するというEUの既存戦略と連携する。

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TOKYO analyticaはデータサイエンスと臨床医学に強力なバックグラウンドを有し、健康増進の追求を目的とした技術開発と科学的エビデンス構築を主導するソーシャルベンチャーです。 The Medical AI Timesにおける記事執筆は、循環器内科・心臓血管外科・救命救急科・小児科・泌尿器科などの現役医師およびライフサイエンス研究者らが中心となって行い、下記2名の医師が監修しています。 1. 岡本 将輝 信州大学医学部卒(MD)、東京大学大学院専門職学位課程修了(MPH)、東京大学大学院医学系研究科博士課程修了(PhD)、英University College London(UCL)科学修士課程最優等修了(MSc with distinction)。UCL visiting researcher、日本学術振興会特別研究員、東京大学特任研究員を経て、現在は米ハーバード大学医学部講師、マサチューセッツ総合病院研究員、SBI大学院大学客員教授など。専門はメディカルデータサイエンス。 2. 杉野 智啓 防衛医科大学校卒(MD)。大学病院、米メリーランド州対テロ救助部隊を経て、現在は都内市中病院に勤務。専門は泌尿器科学、がん治療、バイオテロ傷病者の診断・治療、緩和ケアおよび訪問診療。泌尿器科専門医、日本体育協会認定スポーツドクター。
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