米国では疾病予防管理センター(CDC)が、官民の協力で2型糖尿病の発症予防を目的とした「糖尿病予防プログラム(DPP)」を展開している。認定を受けた事業者の1つであるLark Healthが提供する完全デジタル型のDPPは、AIコーチングとコネクテッドデバイスを用い、会員の2型糖尿病リスク低減を支援している。同社のDPPは検証の結果、対面およびハイブリッド形式の他のDPPと比較した大幅な医療コスト削減効果が示された。
Obesity Science and Practiceに掲載された同研究では、調査対象となった13,593人の会員のうち、11,976人(約88%)の会員が2ヶ月後までのDPPへの継続参加を達成している。そのうち、5%以上の減量を達成した会員は32.0%、2%以上5%未満が32.4%、±2%の維持が32.0%、体重増が3.6%と、96%を超える参加メンバーが体重維持あるいは減少という成果を示した。このモデルを対面型またはハイブリッド型のDPPと比較した際、医療コスト削減効果は年間で12,957,073ドル(約18億円)に相当するという。
検証結果で示されたように、LarkのDPPは最も低コストに属するDPPとして急速に成長し、注目を受ける。同社のDPPコーディネータであるSarah Graham博士は「LarkのDPP参加者を増やすことが、健康改善とコスト削減につながることを実証でき、非常にエキサイティングに思う。チームの仕事と、会員にもたらす価値を誇りに感じる」と語った。
参照論文:
Weight loss and modeled cost savings in a digital diabetes prevention program
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