オーストラリアでは成人の67%が体重過多または肥満の状態にあり、国内における疾病負担の約8%が肥満、約5%が食事リスクに起因しているという。これらの健康リスクを軽減するため、「デジタル行動介入プログラム」の導入が進められている。しかし、プログラム参加者が「いつ」「なぜ」中断してしまうかという問題は未だ解決していない。
オーストラリア連邦科学産業研究機構(CSIRO)の研究チームは、オンライン減量プログラムの脱落者を予測するAIを開発し、その研究成果をJournal of Medical Internet Researchで発表した。この研究では、商業的なオンライン減量プログラムに参加した59,000人以上のデータが解析され、機械学習によりプログラム参加者の脱落時期を、開始から3週目以降に正確に予測できることが示された。脱落の予測に重要であった特徴量は「ユーザーの総活動量」、および「前週の体重入力の状況」であった。
論文の著者であるGilly Hendrie氏は、「過去の習慣は将来の行動を予測する。その行動がいつ始まるか予測し、プログラムへの愛着を再び高めて適応させることができれば、長期的な変化をもたらす手助けができる」と述べた。
参照論文:
関連記事: