Apple Watchから電子カルテへの記入を実現するAI技術

電子カルテへの適切な情報入力は、現代の医師にとって最も時間を割く作業のひとつである。医師がApple Watchに話しかけるだけで文書を聞き取り、キーワードから適切な箇所にカルテ入力を行うAI技術が実現している。

Austin Regional Medical Clinicは、米テキサスで47万5千人を超える地域住民にヘルスケアを提供する医療グループである。Healthcare IT Newsの報道によると、同グループはNotable Healthの開発したカルテ入力補助システムを利用することで、医師1名あたり1日1-2時間程度、医療文章の作成時間を短縮することができたという。同システムには自然言語処理の可能なAIアルゴリズムが実装され、患者との会話中やその前後に、医師が装着するApple Watchから患者情報の識別とカルテ入力を行うことができる。

電子カルテは各社が独自フォーマットを持ち、その記述形式も様々だが、Notable Healthが提供するシステムでは、高い汎用性から既存の電子カルテシステムにシームレスな導入を実現しているとのこと。医師の事務作業時間を短縮し、本来的な患者治療に向き合う時間を増やすことは、新技術の有効かつ妥当な利用方法として期待が大きい。

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TOKYO analyticaはデータサイエンスと臨床医学に強力なバックグラウンドを有し、健康増進の追求を目的とした技術開発と科学的エビデンス構築を主導するソーシャルベンチャーです。 The Medical AI Timesにおける記事執筆は、循環器内科・心臓血管外科・救命救急科・小児科・泌尿器科などの現役医師およびライフサイエンス研究者らが中心となって行い、下記2名の医師が監修しています。 1. 岡本 将輝 信州大学医学部卒(MD)、東京大学大学院専門職学位課程修了(MPH)、東京大学大学院医学系研究科博士課程修了(PhD)、英University College London(UCL)科学修士課程最優等修了(MSc with distinction)。UCL visiting researcher、日本学術振興会特別研究員、東京大学特任研究員を経て、現在は米ハーバード大学医学部講師、マサチューセッツ総合病院研究員、SBI大学院大学客員教授など。専門はメディカルデータサイエンス。 2. 杉野 智啓 防衛医科大学校卒(MD)。大学病院、米メリーランド州対テロ救助部隊を経て、現在は都内市中病院に勤務。専門は泌尿器科学、がん治療、バイオテロ傷病者の診断・治療、緩和ケアおよび訪問診療。泌尿器科専門医、日本体育協会認定スポーツドクター。
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