新型コロナウイルスによる制約から、日常的な疾患で医療機関にかかることの困難さが注目された。カナダでは、皮膚科受診のあり方を変えるAIモバイルアプリ「GetSkinHelp」が2021年5月下旬から無償提供開始される。開発元のSkinopathy Inc.はデジタルヘルスでの革命を志し、2020年にカナダで創立されたスタートアップだ。
GlobeNewswireでのプレスリリースによると同アプリのAIは、撮影した皮膚画像から各種皮膚疾患(皮膚線維腫・血管性病変・基底細胞がん・扁平上皮がん・メラノーマ・異形成母斑・角化症・色素性母斑)を精度88%で判別可能と謳っている。アプリ上で皮膚疾患の可能性をスクリーニングしたのち、数時間から数日以内で専門家とのバーチャルアポイントメントが予約できる。バーチャルアポイントメントを経て、実際の来院や検査・生検といった次のステップを決定する。
アプリのサービスはカナダ各州の医療保険制度に完全に組み込まれているため、利用にあたってユーザーの自己負担は生じない。モバイルで迅速かつ信頼性の高い皮膚疾患管理アプリを提供することで、遠隔地など医療が行き届きにくい地域の人、あるいは通院が困難な人など、カナダの人々にとって有益なサービスとなることが期待されている。