Googleはこのほど、ユーザーが中絶クリニックなど「特にプライバシーの観点から重要性の高い場所」を訪れた際の位置情報について、自動的に削除する機能を実装することを明らかにした。Googleはこの機能を「今後数週間の内に追加する」としている。
Googleアカウントの位置情報履歴はデフォルトでオフであるが、現状、仮にオンにした場合であっても、いつでもデータを削除することはできるという。一方、新しいプライバシー保護機能においては、カウンセリングセンターやドメスティックバイオレンスシェルター、不妊治療センター、中毒治療施設、ダイエットクリニック、美容整形クリニックなど、特に機微情報となる可能性の高い場所からのエントリーについては、直ちにその位置情報を削除することになるという。Googleでバイスプレジデントを務めるJen Fitzpatrick氏は「我々は、我々の製品を使用する人々のために堅牢なプライバシー保護を提供することにコミットしている。さらに保護を強化し、改善するための新しい方法を探し続けている」と、プライバシー重視の姿勢を強調する。
米国保健社会福祉省の公民権局は今月、「中絶やその他の生殖医療に関連する個人の保護医療情報」を連邦法と規則でどのように保護するかについて、そのガイダンスを発表した。また、スマートフォンなどの個人所有デバイス上の「保護されるべき医療情報」を明確にし、健康アプリを使用する際のプライバシー保護に関する提言も行うなど、米国は同領域の規制強化を進める姿勢を鮮明にしている。
関連記事: